連邦準備制度理事会はビットコインの発展を注視しており、研究者らはビットコインには大きな摩擦があると述べている。

ニューヨーク連邦準備銀行の研究者らがビットコインに関する調査レポートを発表した。 「ビットコインは本当に摩擦がないのか？」と題されたこのレポートでは、著者らは、ビットコイン取引所間では大きな価格差があると考えており、そのためデジタル通貨であるビットコインは真に摩擦のない通貨ではないと結論付けている。

連邦準備制度理事会の調査は「不自然な現象」を強調

連邦準備制度理事会の最新の研究論文では、世界で最も人気のある暗号通貨であるビットコインが決済プロセスにおける摩擦の一部を排除できる可能性があると指摘されている。著者らによると、これらのデジタル通貨は取引所で取引される際に依然として「大きな摩擦」に遭遇するものの、この取引環境では特定の仲介業者の必要性がなくなるという。

「調査によると、取引所でのビットコイン取引には依然として大きな摩擦があり、それがビットコイン取引所間の価格差の持続につながっています。こうした取引摩擦により、市場参加者がビットコインを決済手段として利用するインセンティブが低下しています。」

調査ブログの投稿では、ウォレット間の取引は摩擦に対処するという点では比較的自由であると指摘されています。しかし、通貨が交換エコシステムに入ると、「大幅な為替レートの変動」に悩まされることになる。

研究者の見解では、これは問題であり、ビットコインを受け入れている多くの大企業が、受け取ったビットコインを直ちに法定通貨に両替するのはそのためだ。著者はデル、マイクロソフト、エクスペディアを例に挙げているが、これらの企業はすべて受け取ったビットコインを第三者に処理のために引き渡しており、これもまた手数料と相手方リスクの増加につながる。

このレポートでは、大きな損失をもたらしたマウントゴックスの破産などビットコインのリスクについても説明しているほか、3大取引所であるビットフィネックス、ビットスタンプ、BTC-eの価格差についても言及している。

「主要なビットコイン取引所間の価格差は、裁定取引業者（アービトラージ業者として知られる）によって急速に解消され、ビットコインの価格が取引所間で近くなるように強制されるはずだ」と著者らは説明している。

しかし、これら 3 つの主要取引所におけるコインの価格記録は、実際にはそうではありません。下のグラフは、3つの主要取引所間の大きな価格差を示しています。

報告書では、取引所間の価格差は興味深いと指摘しているが、従来の銀行システムにとってはあまり魅力的ではないかもしれない。著者の意見では、ほとんどのユーザーはより大きな摩擦を避けるためにビットコインを法定通貨に換算する必要があるため、ビットコインを計算単位として使用することはできません。

ニューヨーク連邦準備銀行の調査によると、同機関はビットコインの発展を研究しているが、ビットコインの現在の裁定取引は不自然な現象であると考えている。しかし、ビットコインのユーザーは、世界最大の通貨発行者の1つが仮想通貨にもっと注目し始めていることは進歩の兆しであり、前向きな兆候だと解釈することもできる。

元記事: https://news.bitcoin.com/federal-reserve-says-bitcoin-significant-friction/
著者: jamieredman
翻訳者: 一夜粥
出典（翻訳）：バビット情報（http://www.8btc.com/federal-reserve-says-bitcoin）