ECB執行理事会メンバーのメルシュ氏：ブロックチェーンの競争を歓迎

欧州中央銀行（ECB）の理事イヴ・メルシュ氏は最近、パリで開催されたフランスの銀行カンファレンスで、ブロックチェーン技術が欧州のカード決済市場にもたらす課題について講演した。会議のテーマは「ヨーロッパにおけるカード決済：最新の傾向と課題」です。

メルシュ氏は演説の中で、分散型台帳技術を含む革新的な決済ソリューションの出現が今後数年間で「カードやその他の従来の決済ツールの使用など、人々の決済行動」に大きな影響を与える可能性があると述べた。

メルシュ氏は、カード決済に基づく革新的なソリューションは「カードの利用をさらに増やし、現金決済に取って代わる可能性がある」と認めたが、次のように警告した。

「カード決済業界は、カード決済以外の革新的な決済ソリューションからも課題に直面するだろう。」

カード決済業界の改革

課題の 1 つは即時支払いです。メルシュ氏は、欧州中央銀行のユーロ小売決済委員会が欧州決済評議会に対し、SEPA（単一ユーロ決済圏）の信用移転システムに基づくユーロ即時決済ソリューションの開発を開始するよう要請したと述べた。

メルシュ氏は、分散型台帳技術が金融エコシステム全体に大きな影響を与える可能性があると同時に、従来の決済ツールやサービス、さらには決済処理業界にも混乱をもたらす可能性があると予測しています。

消費者と企業にとって選択肢が増えるのは良いことだと彼は述べた。

しかし、ECBの理事会メンバーは、即時決済システムが導入され、「標準化、相互運用性、適切なセキュリティ対策」を通じて「統一された競争力と革新的な欧州カード決済領域」が構築されれば、カード取引は依然として「欧州で大きな成長の可能性を秘めている」と確信している。

メルシュ氏は次のように結論付けた。

「この競争は歓迎すべきものであり、サービスプロバイダーが同じ市場ルールの下で競争することで、市場に安全で効果的なソリューションを提供します。カード決済業界がユーザーの利益を最大化するためにこれらの課題に対処する正しい方法を見つけると確信しています。」

元記事: http://www.coindesk.com/ecb-board-member-blockchain-could-disrupt-payments/
ダニエル・パーマー
翻訳者: プランタン
編集者: プランタン
出典（翻訳）：バビット情報（http://www.8btc.com/yves-mersch-blockchain）