Swiftがブロックチェーンのロードマップを提案

翻訳：公子

数万の銀行を結びつける通信プラットフォームであるSwiftは、ブロックチェーンなどの新技術を組み込んだ新たなロードマップで、銀行間決済をより高速かつ安全にすることで、決済の強化を図ろうとしている。

スウィフト氏は、2016年初めに実施される予定のこの計画により、銀行業務が「光のように速くなる」と述べた。

スウィフトの銀行市場担当グローバル責任者、ウィム・レイマーカーズ氏は次のように述べた。

「銀行間決済に変化が見られるでしょう。おそらくブロックチェーン技術が二国間取引の対応する口座に取って代わるでしょう。」

同氏は、2つの国境を越えた口座間のノストロ/ボストロ決済を実現するには、メッセージング層と決済層が関係すると述べた。

レイマーカーズ氏はこう説明した。

「時間の経過とともにアップグレードする必要があります。これは戦略的なロードマップですが、古いシステムを撤去して新しいシステムを導入するだけではだめです。それは現実的ではありません。銀行のシステムにはコンプライアンスが組み込まれており、そのレベルの管理を維持する必要があります。」

ウィム・レイマーカーズ、スウィフト銀行グローバル市場責任者

ブロックチェーンとは何ですか?

ブロックチェーンは、システム内のすべてのノードがコピーを持つ、トランザクションとデータエントリの共有台帳と考えることができます。ネットワークによって更新および確認され、データにタイムスタンプが付けられてブロックに配置されます。この共有データは暗号化されたチェーン内のチェーンによってリンクされており、データの改ざんを防ぎ、監査を容易にすることができます。

現在、多くの銀行は、ビットコインのような完全にオープンなブロックチェーンを使用するのではなく、信頼性の低い環境での開発と運用を必要としない、許可されたアクセスを必要とするプライベートチェーンまたはブロックチェーンを使用することを好んでいます。プライベートブロックチェーンを使用する銀行やその他の金融機関のコンソーシアムは、法的要件に準拠して取引を検証できるようになります。

このようなユースケースにより、証券決済時間を従来の 3 日からほぼ瞬時に短縮するなど、金融システムの効率を大幅に向上させ、コストを削減できます。

リップル

Swift はすでに自社の研究所で多くの種類のブロックチェーン技術を置き換えており、Innotribe Internet Finance Innovation Group を通じてさまざまな新技術を試しています。 Ripple が提供する分散型台帳技術は、銀行間取引の簡素化に重点を置いています。そして、この技術は最近、Microsoft Azure の「Blockchain-as-a-service」に追加されました。

Ripple は、コネクタと呼ばれる仲介者の助けを借りて複数の元帳間で資金を移動できるようにするトップレベルの暗号化エスクロー システムである組み込みの元帳プロトコル、Interledger Protocol を提供します。リップルに関して、レイマーカーズ氏は次のように述べた。

「それに加えて、ビジネスルールや支払い情報も必要です。少なくとも現時点では、これは分散型台帳技術ではありません。」

支払契約では、誰の信用が利用されたのか、いつ開始されたのか、手数料はいくらだったのかなど多くの情報が明確にわかるようにする必要があると指摘した。これには、秘密に保持しなければならない個人的な機密情報が必要になりますが、これはブロックチェーンのもう 1 つの問題です。

疎外に直面

Swift はこれらの新興金融テクノロジーによって脅威にさらされています。一部のブロックチェーンのスタートアップ企業や協力機関は、新たな決済基準を提案し始めている。たとえば、R3 ブロックチェーン アライアンスはすでに相互運用可能な決済の標準を開発しています。

ちょうど今日、ロシア最大の銀行ズベルバンクは、すでに世界中の30の主要銀行が参加しているR3アライアンスに加盟したことを発表した。

レイマーカーズ氏は次のように付け加えた。

「当社は、SwiftのInnotribe組織を活用してフィンテックコミュニティをさらに拡大し、ピアツーピアメッセージングとブロックチェーン技術を使用して支払い追跡を実装できる支払いシステムを模索しながら、新しくより良いサービスの開発を継続します。」

Swift CEO ゴットフリート・ライブブラント

Swift の CEO である Gottfried Leibbrandt 氏は次のように語っています。

「業界内の銀行間サービスにより、毎日何百万件もの安全な国際決済取引が可能になっています。当社は、銀行が独立した国際決済サービスを提供し、最終顧客に実質的なメリットを提供できるよう、自社の強みを生かして努力しています。これは、国際決済において最も重要なステップとなるでしょう。」