JPモルガン・チェースがブロックチェーンのパイロットプロジェクトを開始：融資部門が打撃を受ける

フィナンシャル・タイムズによると、JPモルガンは銀行業界のコスト削減と取引手続きの簡素化を支援するため、ブロックチェーンのパイロットプロジェクトの構築を開始した。

JPモルガン・チェースは、「金融の女王」ブライス・マスターズ氏が率いるニューヨークのブロックチェーン新興企業、デジタル・アセット・ホールディングス（DAH）と協力し、ブロックチェーンのパイロットプロジェクトを実施している。両社は、JPモルガンの融資資金の流動性のミスマッチに対処することを含め、ブロックチェーン技術のさまざまな応用を模索している。このミスマッチでは、投資家は短期間で自ら資金を調達する必要があることが多いが、原資産の売却にはさらに時間がかかる可能性がある。

JPモルガン・チェースの投資銀行部門責任者丹尼尔•平托氏は次のように述べた。

「ローンを売却するプロセスは面倒で時間がかかり、数週間かかることもあります。」

世界はブロックチェーンを通じて代替ソリューションを模索しており、ブロックチェーンは運用プロセスをより簡単かつ迅速にし、運用プロセスにおけるエラーを削減します。

ブロックチェーンは過去1年間、金融サービス業界の注目を集めており、多くの企業が、古いバックオフィスのオペレーティングシステムの刷新から自動実行型スマートコントラクトまで、日常業務の多くをブロックチェーンで再構築する方法を模索している。

このテクノロジーは本質的に、ブロック内の記録を継続的に維持および検証し、関係者間で情報を共有するデジタル公開データベースです。つまり、単一の中央機関を必要とせずに、支払い元帳を複数の場所で即座に更新できるということです。

JPモルガンの幹部は先月、金融サービス業界全体で採用できる標準を作成することを目指しているLinux Foundation主導のOpen Ledgerプロジェクトへの参加を強調した。

ピント氏は、融資は「決済プロセスが比較的複雑で、多くの手作業と複数の関係者の参加を必要とする」ため、ブロックチェーン技術の実験には適していると述べた。

JPモルガン・チェースの次期CEO候補と言われているダニエル・ピント氏は、このプロジェクトの進捗に大喜びしている。

彼はこう言った。

「ブロックチェーンは、ローンだけでなく、決済に関わるあらゆることに大きな可能性を秘めています。まだ初期段階ですが、非常に有望です。」

DAHのCEOで布莱斯•马斯特斯、決済の迅速化により「資本要件が軽減され、運用コストが下がり、顧客体験が向上する」と指摘した。 JPモルガン・チェースの元国際商品事業責任者は、金融取引コストの削減は「現代の最大の課題の一つ」だと語った。

つい最近、DAH は JP モルガン・チェース、シティグループ、ドイツ証券取引所、預金・決済機関などの投資家から 5,200 万ドルの投資を受けました。

ニューヨークに拠点を置く金融サービス調査会社オートノマス・リサーチは、世界の投資銀行が現在、ポストトレードプロセスに年間約500億ドルを費やしており、ブロックチェーン技術の適用により、これらのコストの約3分の1を節約できると推定している。

Autonomousのパートナーである布赖恩•福伦次のように述べた。

「取引前の領域では、常に革新が起こっています。しかし、取引後の領域ではほとんど変化がなく、依然として少なくとも 3 日かかる手動のプロセスです。」

原文: http://www.ft.com/cms/s/0/2d3f9296-c5ef-11e5-b3b1-7b2481276e45.html#axzz3ysh3yC2H
ベン・マクラナハン
翻訳者: プランタン
編集者: プランタン
出典（翻訳）：バビット情報（http://www.8btc.com/jpmorgan-blockchain-2）