ナスダック、ブロックチェーンベースの株主投票システムのパイロットプロジェクトを正式に開始

世界的株式市場大手ナスダックは、ブロックチェーン技術をベースにした株主向け電子投票システムを開発していると発表した。

ナスダックの代表者によると、この試験はエストニアで唯一規制された証券市場であるナスダックOMXタリン証券取引所で実施されたという。これは、上場企業の株主が議決権行使プロセスにさらに参加できるようにするプロジェクト試行の第一歩です。

代表者らは、現在、こうした株主参加投票プロセスは市場のニーズとかけ離れていると述べた。このプロジェクトに携わる人々は、上場企業における経営陣の投票への株主の参加率は1％程度と低いことを示す統計を引用した。

代表者らは、エストニアの市場はシステムを試験運用するのに理想的なプラットフォームであり、ナスダックは同国のe-Residencyプラットフォームを通じて投資家データにアクセスし、ユーザーの投票アカウントを作成できると述べた。エストニアのITイノベーションに対する熱意は、ナスダックがこの地域を試験運用の場に選んだ理由の一つであり、同地域は潜在的な支持を得られる可能性が高く、成功すれば広く利用されることになるだろう。

ナスダックのハンス・オーレ・ヨフムセン社長は声明で次のように述べた。

「エストニアの強力な情報環境と先進的な考え方、そして市場規模がもたらす柔軟性が組み合わさり、エストニアで電子投票を試験的に導入するユニークな機会が生まれます。」

このトライアルは、ナスダックが正式に開始した2番目のブロックチェーントライアルプロジェクトです。最初のプロジェクトは、Nasdaq の株式取引プラットフォーム Linq です。現在、Linq プラットフォームはまだテスト段階にあり、少数のテスト ユーザーのみに公開されています。

ナスダックは、トライアルの目的を述べたものの、トライアルにナスダックがどのようなタイプのブロックチェーンを使用するのか、ブロックチェーン業界のどの企業がトライアルに協力するのか、最終製品がどのようなものになるのかなど、トライアル設計の具体的な詳細は公表しなかった。

しかし、この声明では、ユーザーが望むであろう製品に含まれる機能のいくつかが示唆されていた。たとえば、ユーザーはオフィスや自宅を離れずに株主投票に参加できます。これは、プロジェクトではモバイル アプリケーションの開発が必要になる可能性があることを示唆しています。

ナスダックは今年中にプロジェクトを完了したいと述べた。

元記事: http://www.coindesk.com/nasdaq-shareholder-voting-estonia-blockchain/
ピート・リッツォ
翻訳者: プランタン
編集者: プランタン
出典（翻訳）：バビット情報（http://www.8btc.com/nasdaq-blockchain-voting）