ブロックチェーン投資分析：2016年第1四半期時点で、総投資額は10億ドル近くに達しました。

デジタル通貨とパブリックブロックチェーンのエコシステムは、3年前のブームの波以来、数十億ドルの投資を集めており、現在は「急速な成長」期を迎えているが、そのスピードがどの程度なのか、実際の利用数を示すことができる人はいない。

皮肉なことに、報道やインタビュー、カンファレンスが数多くあるにもかかわらず、ベンチャー支援を受けたデジタル通貨のスタートアップ企業のうち、具体的な数字を公表しているのはほんの一握りだ。

定期的に四半期ごとに更新したいと思っていましたが (1 月の使用状況に関する四半期ごとの更新を参照)、公開データが十分ではありません。実際、データは3か月前よりも低くなっています。

たとえば、過去数か月間のある時点で、Coinbase はチャート作成 Web サイトからウォレットの取引量チャートを削除しました。これは、2月の「Coinbaseはウォレットではない」という発表と一致しています。 CoinbaseのCEO、ブライアン・アームストロング氏は次のように述べた。

「今後1年ほどで、Coinbaseはウォレットと取引所のハイブリッドから、個人および機関投資家に重点を置いた取引所へとブランド変革を遂げるでしょう。更新には時間がかかりますが、必ず実現します。」

興味深いことに、これは先週フォーブスがCoinbaseとBlockchain.infoに関して述べた別の声明と矛盾しています。

「現在、Coinbaseの顧客の80％は投資目的でビットコインを購入し、20％は取引に使用していますが、そのバランスは取引にシフトしています。」

全体的な取引量が増加したのかもしれませんが、もしそうだとしたら、なぜウォレット取引量のチャートを削除するのでしょうか?それとも、取引所の取引量だけが関係するのでしょうか?

同じフォーブスの記事では、別の具体的な合計についても言及されています。

「スタートアップ企業がこれに不可欠な役割を果たしてきたことを、私たちはいつも嘆いてしまいます。ネットワーク上のビットコインユーザーを見れば、そのほとんどは大手ビットコイン企業です」とブロックチェーンのCEO、ピーター・スミス氏は語った。コインベースやブロックチェーンを含む5～6社が、ネットワーク上の取引量の約80％を占めている。多くのスタートアップ企業も、ビットコインを使用して、ユーザーが送金、国境を越えた支払い、ピアツーピアの支払い、そしてもちろんモバイルアプリ内購入を簡単に行えるようにしている。」

これは真実かもしれませんが、ビットコイン ネットワーク上の取引の大部分を占めている企業はおそらく 5 社か 6 社です。もしそうなら、私たちはそれを見ることができるはずです。

これは、Chainalysis が顧客に提供し、通常は互換性テストを行う取引所のチームに提供されるツールの簡略化された色分けされたバージョンを使用して作成されました。これは縮尺通りに描かれており、帯の太さは廊下のサイズを正確に表しています。これらのエンティティのいくつかの名前は私が作りました。

このグラフは 2016 年第 1 四半期のデータに基づいており、1 月の記事で公開したグラフよりも新しいものになります。

上記のグラフに基づくと、取引量の 80% を占める企業は確かに 5 ～ 6 社あります。 Coinbase や Blockchain.info もその 1 つです (Blockchain.info は SharedCoin も運営しています)。

実際、Chainalysis は最近その方法論を更新し、Coinbase の取引が Bitcoin ブロックチェーン上の 6 番目または 7 番目の取引に相当していることを発見しました。データ サイエンスのこの特定の領域は継続的に改良が進められており、今後数か月間、私たちは再び注目していくことになります。

同じフォーブスの記事によると、Coinbase のユーザー数は 350 万人で、Blockchain.info のウォレット保有者は 650 万人だそうです。

しかし、前にも見たように、これは実際には何を意味するのでしょうか?ユーザーやウォレットが実際に何であるかを公に定義している企業はほとんどありません。これまでに 2 回、この説明を見たことがあります。

1. 採用するかどうかではなく、ユーザーの興味を考慮する

2. ビットコイン「ウォレット」開発の簡単な歴史

アプリの実際の成長（および成功）を測定する標準的な方法の 1 つは、月間アクティブ ユーザー数（MAU）です。しかし、その結果、シリーズA以上の資金調達ラウンドを受けた暗号通貨関連企業はほとんど報道されないままとなっている。

パブリックブロックチェーンの使用量を反映した、現在も公開されているデータはどこで見つけることができますか?

出典: P2SH.info

上記のグラフに示されているように、過去 1 か月間で、P2SH アドレスを使用して保管されたビットコインの量は 9.99% から 11.7% に増加しました。

明らかに大きな変化は2週間前に発生しており、Liquid関連のマルチシグの動きと関係があるのではないかと推測する人もいます。

出典: opreturn.org

OP_RETURN の使用も増加しました。上のグラフは過去 15 か月間の使用状況を示しています。

「ウォーターマーク付きトークン」で説明されているように、OP_RETURN は、カラード コイン プロジェクトでよく使用される Bitcoin スクリプト言語のオペコードです。

この記事の執筆時点で、OP_RETURN を使用している上位 5 つのプロジェクト (トランザクションの割合による) は次のとおりです。

1. ブロックスタック: 107,254 件のトランザクション (28.4%)

2. オープン資産: 68069 (18%)

3. マネーグラフ: 51601 (13.7%)

4. ファクトム: 34007 (9%)

5. コインスパーク: 25,223 (6.7%)

これら 5 つのプロジェクトのうち 2 つはカラード コイン プロジェクトであり、これら 5 つのプロジェクトを合わせると、OP_RETURN 使用量全体の約 76% を占めます。

他にも番号はありますか？

1. 1 月のチャートを見ると、「ブロック 400,000 はブロック 390,000 とほぼ同じ分布を示していました。

2. CoinATMRadarによると、「ビットコインモデル別ビットコインATM設置数」は1月初めの536台から3月末には612台に増加した。これは毎日0.84台の新しいATMが設置されていることに相当し、成長率は過去2年間よりもわずかに高くなっています。 （この率に基づくと、今年の増加数は308.2ユニットとなるはずですが、2014年と2015年の増加数はそれぞれ275ユニットのみでした）。

3. 市場価格に関しては、進行中のブロックサイズ論争やその他の要因もあり、第 1 四半期 (最高レベルと最低レベルの差は約 100 ドル) は依然として大きな変動を維持しました。

4. BitWage ウォレットと Blockchain.info ウォレットでは、1 月とほぼ同じレベルのアクティビティが見られます。

資金

2015年第4四半期には、一部のベンチャーキャピタルがひっそりと復活しました。

CoinDeskのベンチャーキャピタル集計によると、2016年第1四半期には、ビットコイン関連およびブロックチェーン関連のスタートアップ企業への投資が14件公表され、総額は1億4,800万ドルに上った。これらの投資のうち 2 つ (DASH と Blockstream) が総投資額の 3 分の 2 を占めています。

しかし、例えば、クラーケンの日本子会社への投資2件は非公開で行われており（1件は1月にSBIグループから、もう1件は3月にマネーパートナーズグループから）、リストは不完全である可能性がある。同様に、リップル社も1月にSBIグループから出資を受けた（発表額は30億円、約2500万ドル）。

さらに、CB Insights（ベンチャーキャピタルデータ会社）は先週、「ビットコイン/ブロックチェーン」エコシステムに関するウェビナーを開催しました。

このセッションでは概要はよく説明されましたが、「ブロックチェーン」資本市場の世界全体における最近の動向の背景が欠けていると感じました。

たとえば、Tradeblock は最近 Axoni (プライベート/許可型ブロックチェーン) を立ち上げましたが、Peernova はもはや「ブロックチェーン」企業ではありません。 （その後、Peernova はビットコイン採掘会社から、他の業界に「ブロックチェーンにヒントを得た」ツールを提供する会社へと移行しました。）また、ウェビナーでは暗号通貨の発展について少し古い内容が紹介されていました。たとえば、Mirror は完全にエコシステムから離脱しており、21Inc は現時点では基本的にソフトウェア会社であり、Buttercoin は破産しており、Blockscore を計算できません。

他にもチャートはありますか？

出典: Blockscan

また、Counterparty も検討してください。これは、プラットフォームとしては実質的にステーブルコインですが (上記を参照)、現在は Ethereum (マルチシグ技術に基づいており、トランザクションの増加 (一部の Bitcoin トランザクションと同様に、実際には「長いチェーン」によって騙される可能性があります) を含む) によって影が薄くなっています。

他にどのような指標を知ることができますか?

出典: Coingecko

流動性と時価総額の側面を無視すると（基本的にすべての暗号通貨は流動性が低く、簡単に操作されます）、ソーシャル メディアの参加と関心があるプラットフォームとないプラットフォームの間には大きな違いがあります。たとえば、公共の関心という点では、Coingecko のリストに追加される可能性があるのは、組織化されたミートアップの数です。Ethereum は世界中で約 100 回開催されていますが、Counterparty は約 10 回しかありません。

ちなみに、私は先月、サンフランシスコで Coinbase が主催した Ethereum ミートアップと、パロアルトで IFTF が主催した Ethereum ミートアップに 2 回参加しました。どちらの集会も多くの参加者があり、後者には約 120 人が出席しました。

[注: 私はいかなる暗号通貨も所有、管理、保有しておらず、またいかなる暗号通貨の取引ポジションも持っていません]

なぜ誰も率先してデータを公開しないのでしょうか?

これは、一部のスタートアップ企業が、ユーザー数や使用数には大きな商業的価値があると考え、それを企業秘密として扱っているためであると考えられます。

他のテクノロジー市場と比較して、この市場は本当に透明性が低いのでしょうか?

そうかもしれないし、そうでないかもしれない。では、公開市場とは何でしょうか?

昨年の春、ブリザード・エンターテインメントは、今後はWorld of Warcraftのサブスクリプション数を公表しないと発表しました。この動きは、加入者数が引き続き減少している（ピーク時の1,200万から半分以上減少）中で行われた。同様に、マイクロソフトは昨年秋、Xbox Oneの販売台数を報告せず、代わりにXbox Liveの加入者数を報告すると発表した。 (情報開示: 私自身も Xbox One を所有しています。) この動きは、ソニーの PS4 と Xbox One の売上格差の拡大を軽視する手段と見られていました。

出典: Statista/Zynga

モバイル/ソーシャル ゲーム会社 Zynga はこのルールの例外です。同社の月間アクティブユーザー数は3年以上減少し続けているにもかかわらず、依然としてデータを公開していることがわかります。

パブリックブロックチェーンの分野に戻りますが、飛躍的に成長していると主張する市場で、シリーズA以上のラウンドを完了した40社以上の企業がなぜ全員一致でユーザー数/使用数を公表しないことに決めたのでしょうか?

問題の 1 つは、B2C アプリのために 5 億ドル以上という多額の資金を調達する場合、チャートが他の急成長企業のものと少し似ていなければならないということのようです。

出典: TechCrunch

たとえば、上記は Slack の 2 種類のユーザー (デイリーアクティブユーザーと有料ユーザー) を示す 2 年間のグラフです。過去1年間で毎日のユーザー数が3.5倍に増加したSlackは先週、2億ドルを調達し、最新の資金調達ラウンドを38億ドルの評価額で終了したと発表した。毎日のユーザーの約 3 分の 1 が有料顧客になり、これは比較的高いコンバージョン率です。

もちろん、ソーシャルメディアのコメンテーターは、「暗号通貨」とコミュニケーションツールは同じものではないと指摘するだろうが、投資家の欲求は最終的にはプラットフォームの実際の成長軌道に合わせて再調整されるだろうという点は変わらない。そして現時点では、公開されているデータに基づくと、暗号通貨の世界でその牽引力がどこにあるのかは不明だ。どこかにあるのかもしれないが、誰もその統計を公表していない。

噂によると、フィリピンを巻き込んだ国境を越えた支払いや送金に焦点を当て、すでにいくつかの面でかなりのユーザーベースを獲得しているデジタル通貨関連のスタートアップがいくつかあることは言及する価値がある。この分野には、控えめかつ秘密裏に発展しているキャッシュフローがプラスの企業もいくつかあります。一方、MMM Global のようなマルチレベルマーケティング詐欺は、同様の噂に基づいて勢いを増し続けています。

結論は

開発はどこにあり、関連する数字はどこにありますか?これらは、この Web サイトのブログ投稿の原動力となっている 2 つの大きな質問です。おそらく、パブリックブロックチェーンエコシステムのスタートアップには、今年後半にさらに多くの資金が投入されることになるだろう。さらなる情報が入り次第、このトピックについて引き続き議論していきます。

また、実際に暗号通貨との関わり方を変えずに、どれだけの暗号通貨関連企業がブランドを変更したり、「プライベートブロックチェーン」分野のハブになったりできるかを見るのも興味深いでしょう。したがって、昨年 10 月に Great Pivot に掲載した私の記事の議論のいくつかも再考する必要がある。さらに、「プライベート ブロックチェーン」プラットフォームが最終的に実用モデルになった場合、実用化から 1 年ほどで使用が目立つようになるかもしれません。

元記事: http://www.ofnumbers.com/2016/04/08/reading-the-tea-leaves/
ティム・スワンソン
翻訳者: ピーターロン
編集者: カイル
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出典（翻訳）：バビット情報（http://www.8btc.com/reading-the-tea-leaves）