資本市場向けブロックチェーン：EquiChainが実用的なプロトタイプを公開

Rage Review : ロンドンを拠点とするフィンテックのスタートアップ企業 EquiChain は、資本市場向けのブロックチェーン ソリューションの実用的なプロトタイプを開発しました。このソリューションは、中東市場をはじめとする新興市場やフロンティア市場への市場効率を改善し、参入障壁を下げることができます。同社は最初の資金調達を完了しており、世界的な資本市場インフラプラットフォームの構築に注力する。

翻訳: Annie_Xu

ロンドンを拠点とするフィンテックのスタートアップ企業EquiChainは、資本市場向けのブロックチェーンソリューションの実用的なプロトタイプを立ち上げた。これは市場の効率性を向上させ、世界中の投資家が新興市場やフロンティア市場にアクセスできるようにするのに役立つ可能性がある。同社は、2017年に完全なエンドツーエンドの「実行から保管まで」のパイロットを実施する予定です。

EquiChain は、イングランド銀行、ドイツ銀行、BNY メロン、スタンダード チャータード銀行の元銀行員である CEO の Nicholas Bone 氏によって 2015 年に設立され、世界的な資本市場インフラ プラットフォームを構築しています。

EquiChain の特許出願中のソリューションは、ブロックチェーン技術を活用することで、現在必要とされる複数のタッチポイントや異種システムの非効率的なやり取りなしに、既存の市場参加者間の直接的なやり取りと価値交換を可能にします。また、検証可能で透明性があり、変更不可能な情報フローを作成し、市場プロセスをよりスムーズにします。

ニコラス・ボーン

ボーン氏は声明でこう述べた。

「現在の証券取引のライフサイクルは複雑で、費用がかかり、時間がかかり、リスクをはらんでいます。EquiChain は、分散型台帳技術 (DLT) を使用して証券取引プロセスを再定義し、完全な「実行から保管まで」の機能を実現します。EquiChain のコア プラットフォームは、既存の市場参加者が業界内での役割を再定義できるようにする、独立した柔軟な基盤技術です。これにより、業界のコラボレーションが促進され、新しい資本市場の運用モデルが定義されます。」

オリバー・ワイマンの調査によると、銀行はITと資本市場業務に年間1,000億ドルから1,500億ドルを費やしており、さらに1,000億ドルをポストトレードと証券サービス手数料に費やしている。ブロックチェーン技術により、証券サービスの提供コストを 30% 以上削減できます。

新興市場に焦点を当てる

アブダビ・グローバル・マーケット、バーレーン証券取引所、カタール証券取引所の支援を受けるエキチェーンは、中東を皮切りに新興市場およびフロンティア市場への投資促進に注力する。

ボーン氏はこう語った。

「ブロックチェーン技術は、新興市場やフロンティア市場にとって特に重要です。これらの市場は、外国人投資家からリスクが高いと見なされることが多く、既存のインフラがそれほど煩雑ではありません。ブロックチェーン技術は、これらの市場に既存のソリューションを飛躍させる機会を提供することができます。」

エクウスチェーン取締役会の上級顧問であり、英国を拠点とする資産運用会社シュローダーズの元グループ最高執行責任者であるマルクス・ルーティマン氏は、フロンティア市場や新興市場への参入には多くの運用上の課題があると指摘した。 EquiChain のソリューションは、これらの市場を投資家に開放するとともに、地域のインフラを強化します。

EquiChainの諮問委員会には、ルーティマン氏に加え、スタンダード・チャータード銀行の元銀行員ピーター・サンズ氏とソニア・ロセッティ氏、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの法学准教授エヴァ・ミッチェル氏も参加している。

この技術は市場全体を混乱させる可能性を秘めており、おそらく多くの人が考えるよりも早くそうなるだろう。昨年、ドイツ銀行が実施した調査では、金融市場参加者200人のうち4分の3が、ブロックチェーン技術が今後3～6年以内に広く使用されるようになると考えていることがわかった。回答者の 80% 以上が、分散型台帳とブロックチェーン技術が証券サービス市場に大きな影響を与えると予想しています。

EquiChainはまた、最初の資金調達ラウンドの終了も発表したが、同社の広報担当者は取引の詳細を明らかにすることを拒否した。