香港はフィンテックの中心地になる大きな可能性を秘めている

クレイジーな解説：中国本土は世界の金融技術分野で主導的な地位にあります。香港金融管理局も新興フィンテックに積極的だ。中国本土と香港の技術開発環境という有利な条件を背景に、大規模な企業が巨大な中国市場に参入・撤退する玄関口となるとともに、多くのフィンテック企業の拠点となることが期待されている。

翻訳: Annie_Xu

香港のフィンテック産業は成長しており、アナリストは香港が世界のフィンテック分野における中国本土のリーダーシップを活用するだろうと指摘している。

香港の梁振英行政長官は今月、施政方針演説で、香港は「最先端の金融技術の応用と標準化の中心地」になることを目指しており、政府は革新的技術の促進に180億香港ドル（33億米ドル）を投資していると述べた。

「金融テクノロジー業界、研究機関、規制当局は、インターネットセキュリティやブロックチェーンのプロジェクトを積極的に研究し、人材プールを構築している。」

フィンテックの人気は、11月に香港で初めて開催されたフィンテック フェスティバル ウィークや、最近開催されたフィンテック ファイナル 2017 からも明らかです。フィンテック ファイナルは、世界中の業界専門家によるパネル セッションやフィンテック スタートアップ間の競争が行われた 2 日間のイベントです。

政府も規制の変更を行っており、消費者向けアプリケーションの増加により、この技術に対する政府の支援も強化されています。

香港金融管理局（HKMA）は昨年8月、拡大する電子決済事業をより適切に規制するため、最初の5つのストアードバリュー決済施設にライセンスを発行した。

アンリ・アルスラニアン

1ヵ月後、香港金融管理局はフィンテック・イノベーション・ハブを発表した。これにより、銀行、新興企業、中央銀行の代表者が協力してフィンテックのアイデアを開発、テストできるようになる。 PwCの中国本土と香港のフィンテックおよび規制技術担当ディレクターのアンリ・アルスラニアン氏は、「3年間の発展を経て、香港のフィンテックコミュニティは非常に成熟した」と語った。

「かつては、夕食のテーブルを囲む熱心な人々が一握りいた。しかし今では、規制当局、政府、銀行、起業家などからなるエコシステム全体が、コミュニティの構築に積極的に関与している。」

フィンテック・ファイナル2017の閉会スピーチで、外国直接投資を誘致する機関、インベスト香港のディレクター、チャールズ・ン氏は、香港はフィンテックの新興企業にとって良好な成長環境を提供していると述べた。

「香港には強力な市場主導型のフィンテック資金調達センター、さまざまなアクセラレーター、イノベーションラボがあり、サイバーポートには最大のスマートスペースフィンテックがあります。」

EYのアジア太平洋地域フィンテック責任者、ジェームズ・ロイド氏は、香港はこの分野で国際的な中心地となるための条件をすべて備えていると語った。 「香港は世界第3位の国際金融センターです。香港は中国本土から技術系人材を誘致しながら、地元の技術系人材を育成したいと考えています。」

チャールズ・ン

同氏は、ここには豊富な資本があり、世界的な貿易センターとして、ブロックチェーンなどの新技術が発展する余地があると述べた。ブロックチェーンを使用すると、安全で信頼性の高いデジタル契約を構築し、取引のコスト効率を高めることができます。

香港のユニークな利点は中国市場へのアクセスであり、また多くの高価値金融テクノロジー企業の発祥の地でもあります。

これらには、電子商取引大手アリババ傘下のアント・ファイナンシャル、中国本土最大のピアツーピア融資プラットフォームであるルファックス、電子商取引会社JD.com傘下のJDファイナンスなどが含まれる。

香港は国際的なフィンテック企業を中国本土市場参入へと誘致しており、中国はアジア太平洋地域におけるフィンテックの主な推進力となっている。

アクセンチュアの中国金融サービス事業部長アルバート・チャン氏は、「2016年の最初の3四半期で、アジア太平洋地域におけるフィンテック投資は105億ドル近くに達し、2015年通年の2倍以上となった。投資の大部分は中国本土の企業が参加している。これは、同時期の欧州の20億ドル、米国の60億ドルを上回る額だ」と語った。

アクセンチュアの調査によると、2016年の最初の7か月間で、アジア太平洋地域におけるフィンテック投資のトップ10は中国と香港で行われ、アジア太平洋地域全体の投資額の90%（87億5,000万米ドル）を占めました。

ロイド氏は、中国本土は間違いなく金融テクノロジーの世界的先駆者であり、これは香港にとって良い兆候であり、多くの大企業が中国から抜け出すための足がかりとなり得ると述べた。

「我々は伝統的に香港を中国本土への玄関口とみなしているが、金融テクノロジーの分野では、香港のチャンスは中国本土市場への入り口になることにあると私は信じている。」

彼は、香港で始まり、ストアードバリュー決済ツールのライセンスプロバイダーのトップ5にランクインし、コンビニエンスストアなどのオフラインエリアでもサービスを提供できるようになったアリペイを例に挙げた。

WeChat Payも5大ライセンシーの1つです。

ロイド氏は「これは香港の潜在力を示す良い指標だ。中国本土の企業が国際化を目指す中、香港は跳躍台として機能できるだろうか。ここには大きなチャンスがある」と語った。